cTrader/cBotの開発部屋

Mr. Robo Traderの開発ブログ


cTraderの口座通貨換算バックテスト

cTrader口座通貨換算バックテストの設定方法

cTraderプラットフォームのDLは、FX取引業者専用のcTrader Desktop Ver.4.6をDLするよりも、Spotware社のウェブサイトからクロス・ブローカー対応のcTrader Desktop Ver.4.7をDLした方が良いと思います。
理由はいろいろ考えられますが、そうでなくてもこの業界は投資家の情報が利用されやすいので、FX取引業者による改ざんは避けられると思います。
cTraderのバージョンも現在Ver.4.7.9になっており、.NET 6.0に移行したcTraderの大量バグも大分収束して来たように思います。


cTrader Automateで、.NET 6.0で作成したcBotインスタンスが完成したら、次はバックテストです。
図のように、「Backtesting」タブをクリックして、歯車アイコンをクリックすると、正確に口座通貨(Account Currency)に換算するために追加Symbolのヒストリカル・データをDLするかの欄がありますから、そこもクリックします。

cTrader BT Setting

バックテスト結果

図は、口座通貨換算した(今回使用した口座通貨はJPY)正確な10年間BTの結果を示しています。
初期10万円の少額投資で、年利85%、プロフィットファクター2.66、最大残高ドローダウン9.08%、最大有効証拠金ドローダウン65.48%
と、今回開発したcBotは、優れたバックテスト結果を有するcBotであることが分かります。

Account Currency Converted BT

有効証拠金ドローダウン・リミット

しかしながら、グリッド・トレーディングのナンピンマーチンやループ系の逆張りシステム・トレードは、ストップロスを省略しているため、口座が破綻するまで資産のバランスカーブは実に美しい右肩上がりの曲線を示します。


投資初心者に限らず、投資のベテランでもこの収益曲線には騙されやすいので特に注意が必要です。
FX投資の資産管理の観点から、一般に投資家は利益が出れば、それに応じてロット数を増やす複利投資をするか、利益分だけ引き出す定額投資を行います。これは正しい投資法であり間違っていません。



多くの愛好家がいる逆張りグリッド系のナンピンマーチンやループ系は、残高収益曲線よりも有効証拠金のドローダウンに注目する必要があります。
今回のバックテストの初期証拠金は10万円だったので、利益分は毎回引き出すものとして、残高は常に10万円しか無いと仮定します。したがって、有効証拠金のドローダウンが10万円を下回れば、即口座破綻となります。



有効証拠金のドローダウン10万円のリミットは、図のピンク色のラインになります。
初期投資10万円でスタートした今回の一見優れたcBotは、10年の間に7回も破綻することになります。ほぼ毎年破綻する?
グリッド系の自動売買取引は、それが分かっていても破綻するまでの収益曲線があまりにも美しくお花畑気分になれますので、FX投資で人生まで破綻する人が後を絶たないのも事実です。皆様も甘い誘惑には負けないように気をつけて下さい。

Equity Draw-down Stop Line